「兄貴!兄貴!!今日が何の日か知ってる?」
突然そう聞かれて、俺は首を傾ける……月末で思い当たる事、というと…。
「お前のバイトの給料日?」
「違う!!」
盛大に俺の返答を否定し、盛大にうなだれる弟。
彼は「カレンダーを良く見て」と言うので、確認してみた。
11月25日、誰かの誕生日や記念日にしては心当たりがない、一体何があるのだろうか?
「ほら、日付を見てみてよ…1125で『いいふたご』の日でしょ?」
「あっ!……ああ……あー……それが、どうした?」
ネタばらしをされて一度は納得するものの、だからどうしたのか、と首を傾ける俺に、相手は更にがっくりとうなだれた。
「もう!良い双子の日なんて、俺達みたいな特別な間柄じゃないと祝えない日じゃん!何でそんなにノーリアクションなの!!」
「いや、だって……別にお祝いする様な日じゃないだろ、大体、それってゴロ合わせで無理やりみたいな感じがするし」
「いいじゃないか!タダだし!」
「いや、何がタダなのか分からないよ」
そう言って溜息を吐く俺よりも、更に隣でべったりと床にへばりつく様に倒れ込み、大きな溜息を吐く弟。
コイツはいつもそうなのだ、俺よりもイベントやお祝い事が大好きで、こうやって色々な事を持ち寄ってくる。
俺はそういう事に疎いのだけれど、結局、コイツが何をしたいのか…それは分かるのだ。
「シャドウ、お祝いに何食べたいんだ?」
「…………兄貴?」
「お前と俺で、相手の好きな料理作って、それでお祝いしよう……良い双子の日」
そう言って笑いかけると、相手は顔を輝かせて大きく頷いた。
「やっぱり、兄貴大好きだぜ!」
そう言って抱きつく相手に、俺は呆れてものも言えない。
コイツは、なんだかんだで俺と一緒に居たい、そう思ってるだけ。
俺は、それが嬉しいと思うから、ついつい甘やかしてしまうだけ。
だけど良いだろ?
今日は、俺達……兄弟の日だ。
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×なのかな?っていうか、アナザー×ノーマルなんだけれども反対に見えるかも……。
これは全部、弟君がお兄ちゃん大好きなのが悪いんですけれどもね。
ノマフリの方がイベント事とか、お祝い事とか…そういうのに疎いと思うんです。
逆にアナフリは一年毎日祭りでも、全然構わない様なそんなタイプに見える。
っていうか、兄貴との楽しい時間の為ならば、自分で記念日探してくる様なタイプだと思うのです。
やっぱ、ウチの双子はアナノマですね……。
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